バリュー株(VTV)への資金流入が目立つ中、TQQQにも流入している。2022年上半期の米国市場のETFの動向

投稿日：2022/07/06 更新日：2022/07/06

株式市場が不調になり、過去の上半期のパフォーマンスと比べてもワーストに近い結果になった2022年上半期。

昨年下半期頃からARK社のETFの流出が目立ったりしてたのは予兆だったかなぁという感じですね。

債券ETFもパフォーマンスが冴えなかった上半期ですが、米国のETF市場はどうなっているのか？

半期に1回の米国市場のETFの流出入の動向を整理しました。

金ETF以外では、下半期にARK社のETFの資金流出が目立つ。2021年の米国上場ETFの動向 - 関東在住福岡人のまったり投資日記

2020年はなんだかんだで株式、債券、金が上昇という年でしたが、2021年は後半にかけてインフレが騒がれる年で、グロース株も一時期より勢いないという印象がありました。では、それ以外でなにかアメリカ市場で兆候はないのか？兆候を見るのに指標になるのではないかということで、半期に一度世界最大の株式市場であるアメリカのETFの資金の流れを見てます。...

昨年はS&P500絡みやVTIが上位で米国関連がベスト6まで独占の状況でした。

そんな状況が半年経ってどう変わったのか？

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2022年上半期米国籍ETF資金流入トップ10

まずは2022年上半期の米国籍ETF資金流入トップ10を見てみましょう。

昨年はVOO→IVV→SPY→VTIの順番でしたが、S&P500のワンツイスリー体制が崩れました。

変わって3番手になったのはバリュー株のVTVで、SPYやQQQはランク外になっていて、グロース優勢が一変した印象です。

一方、QQQはランク外に消えたのにNASDAQ100指数レバレッジ3倍のTQQQは5番目に流入が多い。

他はSHV、SHY、BILと短期債ETFが目立ってますから、ちょっと異質な感じがあります。

レバナス信仰がアメリカでもあるのかもしれません。

2022年上半期米国籍ETF資金流出トップ10

一方、流出しているETFはどうなっているのか？

SPYに関してはコストの問題もあるかもしれませんが、流出がぶっちぎり。

一方、2番手以下を見ると欧州関連やハイイールド債、金融セクターETFのXLFが上位に来てるのはちょっと今後の株価にとっては不吉かと。

あと、意外だったのはTIPやSCHPといった物価連動国債もランクインしていること。

確かに債券ETFが下落したときにつられて下落していたのですが、インフレリスクが高まったときに流出しているのは？な感じです。

BNDは流入が続いているんですけどね。

過去1年の流出入トップ10

参考までに2021年7月1日～2022年6月30日で見てみました。

流入はSPYとQQQが過去1年で流入しているという点で、代わりに短期債ETFが圏外の状況。

流出に関してはVLUEが2番手なのは謎ですが、金融セクターがトップなのはちょっと気になる傾向です。

あと米国不動産関連が怪しいという話をちらほらみかけますが、IYRは流出多くなってます。

こうしてみてみると、グロースに近いのは流出だとMTUMくらいで悪い方でも目立ってないのは意外。

また、エネルギー関連や金価格は高騰してた印象ですが、金ETF、エネルギーセクター共に流入・流出に載ってない。

意外と半年スパンだととくに流入では定番のETFに落ち着く傾向があるのかもしれません。

なお先週の流入にNASDAQ100に逆張りで3倍レバレッジのSQQQ、流出トップが金ETFのGLDで、9番目にエネルギーセクターのXLEが入ってるので、ちょっとまた下半期は結果が異なってくる兆候が出てきているかもしれません。スポンサードリンク
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