全部マイナスだが、グロース一人負け。2022年上半期米国株のスマートベータ(バリュー、グロース、低ボラティリティ、モメンタム、サイズ、配当)のパフォーマンスを調べてみた
先週は2022年上半期のセクター別のパフォーマンスを見てきましたが、他に調べておきたいなという意味では、バリュー、グロース、低ボラティリティ、モメンタム、サイズ、配当のスマートベータ別みたいな区分けでどうなってるかが気になりました。
個人的にセクターよりスマートベータ的に投資をしている部分の方が資産規模も大きいですし。
色々と2021年のパフォーマンスについて年明けから見てきましたが、個人的に重視しているファクターに関しても最後に調べておこうかなと。わたしの場合、少しでもマイナス幅を下げるとか、下落耐性があるというのを好んでいて、普通にS&P500に投資とはちょっと違った運用方針ですし。...
というわけで資金規模も大きい米国株で見てみます。
対象としたETFは以下の通りです。
クオリティ:iShares MSCI USA Quality Factor ETF (ティッカー:QUAL)
サイズ:iShares MSCI USA Size Factor ETF (ティッカー:SIZE)
モメンタム:iShares MSCI USA Momentum Factor ETF (ティッカー:MTUM)
低ボラティリティ:iShares MSCI USA Minimum Volatility ETF (ティッカー:USMV)
バンガード・米国増配株式ETF(ティッカー:VIG)
バンガード・米国高配当株式ETF (ティッカー:VYM)
バンガード・スモールキャップETF(ティッカー:VB)
バンガード・米国バリューETF(ティッカー:VTV)
バンガード・米国グロースETF(ティッカー:VUG)
ゴールドマン・サックス・アクティブベータ米国大型株ETF(ティッカー:GSLC)
※iSharesとゴールドマンサックスのETFは日本の大手ネット証券では買えません。
これらのETFの2020年のパフォーマンスはどうなのか確認してみました。
全部マイナスの2022年上半期

棒グラフは左からクオリティ(ティッカー:QUAL)、サイズ(ティッカー:SIZE)、モメンタム(ティッカー:MTUM)、低ボラティリティ(ティッカー:USMV)、増配(ティッカー:VIG)、高配当(ティッカー:VYM)、小型株(ティッカー:VB)、バリュー(ティッカー:VTV)、グロース(ティッカー:VUG)、マルチファクター(ティッカー:GSLC)、S&P500です。
上半期全部マイナスの状況ですが、S&P500をパフォーマンスで大きく上回ったのは、高配当のVYMとバリューのVTV。
ピンクの増配VIGもS&P500を上回っており、ディフェンシブと言われてるだけはあるということを示しました。
それにしても低ボラティリティはS&P500を上回ってたのですが、高配当やバリューに負けてるのは低ボラティリティとしてどうなのかという気もしますが。
大きくマイナスなのはオレンジのグロースでGAFA系が崩れたのは致し方ないかと。
前年不調だった緑のモメンタムや赤のクオリティも冴えない上半期となりました。
ちなみに値動きで見ると以下の通りで、上半期中ずっとVTVとVYMがトップで、次点USMVという順番が変わらず。

ビリもモメンタムとグロースが冴えなかったのが変わらずという結果でした。
過去1年見てもあまり傾向は変わらず
ちょっと視野を変えてみて2021年7月1日から2022年6月30日までの期間を見てみましょう。

グロース株並みに小型株とモメンタムが不調でした。
引き続きS&P500よりパフォーマンスがいいのは、高配当、バリュー、低ボラティリティ、増配という結果でした。
過去10年の傾向とも変わってきた印象ですが、果たしてバリューの時代到来となるのか、引き続き半年毎にウォッチしていきたいと思います。


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