ブロックチェーン、NFT、仮想通貨、WEB3などから考える「お金の未来」
今週は出張前日異動だったのですが、線状降水帯発生付近を飛んだので揺れまくった飛行機の中で「お金の未来」を読みました。
山本康正氏の本は複数読んでいるのですが、この本はシリコンバレー育ちの台湾系アメリカ人のジェリー・チー氏との対談形式で進められていて、ちょっと毛色が違うので読んだというのもあります。
「銀行を淘汰する破壊的企業」で今後の動向が気になったのはAmazon、ストライプ、ロビンフッド、福岡銀行 - 関東在住福岡人のまったり投資日記
テクノロジー系の本をたまに読むようにしていて、山本康正氏の本はわかりやすいので定期的に読んでます。「次のテクノロジーで世界はどう変わるのか」に載っていたGAFAM+BATHの業態比較...
ただ、今年に入ってからの対談後も絶賛仮想通貨暴落中だったので、いろいろと影響も出ている面もあるのですが、割と仮想通貨絡めない形でもいけるんじゃなかろうかとかいろいろと思い浮かぶものがありました。
暗号資産の理念や価値観に共感する人より、ただ単に儲けたい人が多数な気がする
個人的に気になった発言を抽出すると以下の通りです。
- 長く存在したり使われたりしているものは、評判や信頼性が上がり、引き続き長く存続しやすいリンディ効果があるため、ビットコインは13年ほど存続しているので明日すぐになくなることはない。
- 米ドルや日本円よりステーブルコインの方が利回りが高く、インフレを上回る利回りをほぼリスクなしにもらえるので、その点も法定通貨より魅力的でしょう。
- 全国に銀行を普及させて、一人一人に口座を開設してもらうよりは、より新しいテクノロジーを使うビットコインを法定通貨にした方が早い。
- ビットコインのコミュニティの自由や主権を重んじる理念や価値観に共感する人は、自然にビットコインを買いたくなると思う。ただし、購入方法が難しいと感じて買わない人がいるので、既存のアプリやサービスが暗号試算サービスに進出したりすると需要が高まりその立場は揺るがないものになっていく。
- 世界の暗号資産の取引所の売買高を見ると、ステーブルコインとのペアの売買高が一番大きく、USDT(米ドル連動のステーブルコイン)のペアが一番売買されている。ステーブルコインが存在しなかったら、ビットコインやイーサリアムの価格もここまでならなかった。
- 懸念点は一番規模が大きなUSDTは担保されているはずだが、本当は担保を持ってない疑念があるので、担保が足りたないとばれて、通貨が1ドルの価値を保てなくなったらすべての暗号資産市場が混乱に陥って、多くの取引所はしばらく大惨事になると思います。
- アメリカでNFTが爆発的に来ているというときに、楽天、GMO、メルカリなどはスピード感を持って事業を作っている。
- NFTの商品化ができれば、複数のNFTを一つのパッケージにして、1口の端数を買うというように細かく購入できることも可能になる。
- シンガポールやノルウェーの政府系ファンドも既にビットコインを所有している。各国政府がビットコインを少しずつ所有するようになると、ドルとの競争になっていき、その先で暗号資産のシェアが大幅に増加する未来がやってくると思う。
- 手続きや仲介手数料が減る。お金が回るスピードが上がる。給料がすぐに支払われるようになる。ゲームで遊びながら稼ぐことができる。匿名でも信頼しあうことができる。信頼しなくても価値あるものの取引がデイル。これまでの常識がよい方向に書き換えられようとしている。
- アメリカでは普通のクレジットカードよりも暗号資産取引プラットフォーム「クリプト・ドット・コム」のクレジットカードの方が割引や還元などの条件がいい。還元の一部は暗号資産の発行からきている。
仕組みなどを簡易的に説明している対談という感じですが、とくにチェン氏の発言で気になった部分が多かったです。
個人的に仕組みとか応用例とかは上がってるもの以外にもあると思いますが、一方で暗号資産の理念や価値観に共感する人より、ただ単に儲けたい人が多数な気がするんですよね。
投資、セミリタイア系で理念や価値観に共感(要は政府に管理されたくない)してる人は見かけたことがありますがちょっと自己中に見える人で、これがスタンダートにならないよなと。
むしろ価格が上がるからという面が強く、それ以外だとちょこちょこ言及されている、インフレやら銀行の利子が低すぎる問題に行き着くのでしょう。
でもここで利回りとかの話が出てくると、一気にバブル臭やら手を出したらやけどしそう感がしてくるのは私だけでしょうかねぇという感じです。
個人的にはここで上がっていたステーブルコインの話とか政府系ファンドの所有が増えるという事象にアンテナはっておけばいいかなという印象です(法定通貨にしたエルサルバドルの話も出てきましたが、そこまでいくとマネーロンダリング臭がしてあまり広がらないように思われる)。
ともあれ投資をするならば、法整備が進むまでは投機的・博打的な要素があることは留意しておいた方がいいでしょう。
ゲームで稼ぐことやらNFTは別に暗号資産である必要があるのか?
ゲームで生計を立てる人とゲームを楽しみたい人に分かれた話やら、NBAの過去の映像をNFTで販売することがあがってたのは個人的に興味を持つ分野ですし、そういう活用例はありだと思うのです(山本氏はパリーグとかかわりがあるそうです)。
ただ、ゲームに稼ぐにしてもそれって例えばAmazonポイントなんかに換金できればいいので、暗号資産である必要があるのかという印象。
もちろん日本のようにポイント換金対象多すぎ、店によって使えない制約多すぎという意味での暗号資産はありかもしれませんが・・
あとは楽天証券やらトリマなんか見てても結局運用的に利用者増えたらポイント還元改悪になるわけで、う~んという感じがします。
スポーツ関連の過去の映像のNFTの話とか、アイドルやアニメ・ゲームのキャラなどのサインや音声を売るというのは個人的にこれから広がると思うのですが、これも暗号資産である必要があるか?という気がしました。
そもそも著作権テレビ局が持ってる場合、どうなるんでしょうね(野球を例にとるとオリックスは関テレが結構持ってたりするようですが、福岡は民放5社とNHKが比較的均等に中継していて、ラジオ2社は全試合中継とかどうするんでしょう、おまけに南海時代は本拠地大阪)?
とはいえ、コンテンツ持ってる日本にとっては追い風になる部分はあるので、そこをフォーカスしてみていきたいなと思いました。
個人的に?な部分もありますが、以下の図は今後の技術革新に向けてのヒントはあるかなと考えています。




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