「ゼロから学ぶモメンタム投資」に書かれていた弱気相場転換のシグナルはシンプルな気がしてきた
ウォール街のモメンタムウォーカーを読んで以来、モメンタムというファクターに注目しています。
実際にMTUMやIMTMといったモメンタムファクターのETFに投資をしてきたわけですが、サクソバンク証券で投資できなくなった後も個人的には本が出たら読むようにしています。
で、パンローリングから今年の5月本が出ていたので読んでみました。
データが2014年くらいまでしか載ってないので現状どうなっていたかが気になったのですが、とくに印象に残ったのはモメンタム投資において弱気相場時に全部現金とかもやってるんですが、その判断方法は割と参考になるかなと。
モメンタム戦略が通用しないときは現金化しているタイミングは弱気相場シグナルの転換の参考になる?
紹介されていた戦略は以下の通りで、S&P500にダブルスコアをつけるレベルで勝ってます。

肝となるのはITバブルやコロナショック時に完全現金化していること。
また、期間が長いと上手くいってますが、年単位だとS&P500に負けてる年もあります。
1999年から2014年までの15年間で最大リターンが年12.3%(5.2%)、最大ドローダウンも-24%(-55%)と圧倒的。
その戦略は以下の通り。
- S&P500が過去200日の移動平均線を上回っていたら現金がなくなるまで株を買う。
- 下回っていた場合はただ黙って座ったまま指数が移動平均線を上回るの待つ。
- モメンタムに基づいてS&P500指数に含まれる全ての銘柄をボラティリティで調整隅の回帰の傾き(モメンタム)でランキングする。
- ランキング浄化から購入していくが、個別銘柄は100日移動平均線を上回っていない、最近15%を上回るギャップがあった場合は買わない。下回ったら売却。
- ポジションのリバランスは1ヶ月に2回2週間毎に行う。
つまりS&P500の移動平均線を下回る期間が続き、個別銘柄でモメンタム的に強調できる銘柄がなくなると完全現金化となるわけで、実際2001年は2銘柄のみで、2002年初めは保有銘柄ゼロの現金か状態でした。
これは2008年から2009年前半にかけても同様。
移動平均線が300日なのか200日なのかという議論はあるでしょうし、こういうのはシグナルが上回る下回るを繰り返す時期があったりするので万能ではないのでしょうけど、S&P500の移動平均線は割と参考指標としてなるかなと読んでいて思いました。
トレンドフォローの本も出してる著者ですからテクニカルな感じですが、現金化していく期間で投資金額倍、それ以外は通常とかやるとパフォーマンス上がるんじゃないか?という気がしました。
試している人がいないか調べてみて、いなければ時間があるときに検証してみたいですね(今週出勤で夏休みが1週間くっつかず年末までゆっくりできる時期が来るんか?という状態になってますが・・)。


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