米国株は歴史上最大のバブル?「米国株なんて買うな!インデックス投資も今はやめとけ!グローバル割安株投資」を読んで
先週、とある本でオススメされていた配当貴族指数のインデックスファンドに関して書いたらその本に関して反響がありました。
というわけで「米国株なんて買うな!インデックス投資も今はやめとけ!グローバル割安株投資」の内容を紹介したいと思います。
グローバル割安株投資でオススメされていたSMT 日本株配当貴族インデックス・オープンの現状を調べてみると・・ - 関東在住福岡人のまったり投資日記
ちょっとずらした休み期間中に「米国株なんて買うな!インデックス投資も今はやめとけ!グローバル割安株投資」という本を読みました。...
その内容を整理しますと、米国株に関しては一理ある説明をされてる印象を持ちました。
米国株はいま歴史上最大のバブル?
1章から4章が大まかな説明で、内容を抜粋して箇条書きすると以下の通り
- 米国経済・米国企業が優秀だったから米国株・成長株が上昇したのは因果関係ではなく、説明力に欠ける。一国の経済成長や企業利益の成長だけでは株価上昇を説明できない。
- 大規模金融緩和は、特に人気化した米国成長株への資金流入を通じて米国株を成長させた。
- 金融引き締めは投資資金が逆流して、米国成長株への影響は避けられない。
- インデックス投資の流行は株式市場にとって継続的な株価上昇圧力となり、株価の上昇を支えた。
- インデックス投資は株式市場が本来持つ、「企業に適切な株価をつける」機能を果たしておらず、株式市場のゆがみを大きくしている。いずれ清算される。
- 米国企業は自社株買いで株価がかさあげされている。
- アメリカは成長株バブルが過去2回発生していてGAFAMだけが盤石とは言い切れない。
- 現在進行中のバブルは債券や住宅も巻き込んでいて、債券バブルは高い株価を正当化し株式の期待リターンを下げるので、非常にやっかいである。
- バブル崩壊のダメージをできるだけ小さくし、それを逆手にとって利益を拡大する投資方針を考えておく必要がある。
- 既に世界株式に多額を投資していて含み益が大きくなっている人は売らずにOK。他のファンドを活用してアレンジした方がいい。運用歴が浅い人は変えた方がいいかも。
米国経済・米国企業が優秀だったから米国株・成長株が上昇したのは因果関係ではなく、説明力に欠けるはシスコの株価が例になっていてこれはなるほどなと思いました。
で、債券も住宅も高値というのはありますし(ただし執筆が今年前半で、現状債券関連のファンドはそこからかなり下がった)、金も最高値更新連発状態。
なのでこのバブルがはじけたらという注意喚起としてはなるほどなと思うところがあります。
インデックスファンドに関しても債券のインデックスファンドが売れて金利とかに影響ないのか?と考えたことがあるので、株式もどうなんだろと思う一方、NYダウやNASDAQ見てると翌朝なんでこんなに上がってんの?(その逆も然り)があるわけで、これだけではなんとも言えないなというのが個人的な感想です。
平均回帰が起こるというのは余り意識されてないので提供するのは同意です。
一方、アメリカ以外がアメリカよりさらに冴えない理由になりかねない欠点等は書かれてない点は気になりました(新興国や米国外先進国がここ10年伸び悩んだのにはそれなりに国固有の問題があるように思われますが)。
なお、世界的に割安株が過去最高の割安い水準で放置されていて、日本・アメリカ・EU・イギリス・新興国すべてで割安株は過去60年で上位5%に入る割安とのこと。
グロース対バリューという区分で振り子が振れて平均回帰しているので、ねらい目はバリュエーション指標で見て特に割安な日本や新興国の割安株(日本は小型割安株)に投資するファンド・ETFを推奨しています(世界割安株ファンドや世界優良株ファンド)。
買うなというファンドとオススメしているファンド
ちなみに買うなといってるのは①米国株レバレッジ型ファンド、②米国株グロース株ファンド、③米国株インデックスファンド、④全世界株インデックスファンドの順番で、米国株に投資するならファンドやETFではなく割安さと成長性、堅実性を兼ね備えた個別銘柄に絞るべきとのこと。
推奨ファンドも具体的に書かれていてウィズダムツリーのETFや世界株でもGDP型や世界割安株などがあげられてました。
ウィズダムツリーのETFやインベスコのPXFはいいETFだと思いますけど、信託報酬2%とかのファンドもあったので、コスト重視の人はそれらのファンドは無視していいかもしれません。
米国株バブルが怖いとなった時に、個人的にどうするかというとオススメや買うなというファンドに手を出さずに、一部言及されていた生活必需品やヘルスケアといったセクターへの投資も上がったいたのでそれを選択するかなという印象です。
ともあれ米国株一本鎗でない人は読んでおいて損はない本ではないかと思います。


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