浦和レッズに見るリスク管理の重要性
サッカーのJ1が終了しガンバが9年ぶりに優勝しました。既にナビスコ杯を優勝して来週の天皇杯も決勝進出。3冠達成が現実味を帯びてきました。
そんな裏で徳島にガンバが勝てば優勝の中、残り3戦で2位のガンバに勝ち点差5をつけていて、結果的には1つでも勝っていれば優勝できていた浦和レッズがクローズアップされます。
浦和レッズはガンバが前回優勝した時期(2004~2007)に全盛期を迎えましたが、ポンテ、ワシントン、トゥーリオ、長谷部、細貝といった主力が抜けていった後、2011年には降格寸前の15位まで低迷します。
立て直しのため広島で実績を残していたペドロビッチを監督して据えると、3位→6位→2位と結果は残せるようになりました。しかし、評判は優勝したガンバと比較して芳しくありません。
確かに補強してるけど、タイトル取れてないということになりますが、そういうチームは欧州サッカーでもよくあるわけですし、そこが問題ではないのです。では、問題点を上げていきましょう。
ペドロビッチの取った方針は古巣広島からの選手の引き抜きでした。しかも移籍金が発生しない選手を補強するというモラルとしてどうよ?と思われる手だったのです。
補強はある程度効果が表れて、優勝争いには加われるようになりましたが、あろうことかその広島が一昨年、昨年とリーグ優勝。移籍した選手はなんだったのか?というか監督は広島時代何してたの?という状態になっています。
そんな中広島出身の選手が増えたわけですが、サンフレッチェ広島のJリーグ開始後の天皇杯、ナビスコ杯の決勝の戦績は7戦全敗。要するに勝負弱いチームが勝負弱いチームから補強しているので、今年の結果は必然ともいえるのです。
最後の3試合の選手と監督の采配もかなりおかしなことになってます。
・勝てば優勝のガンバ戦
2位との直接対決のため引き分けでもOKなのに、0-0の後半40分のコーナーキックでDFが攻め上がる。その流れでカウンターを喰らい失点。更に1点取られた後、骨折が治ってないチーム得点王の興梠を使って故障を更に悪化させる。
・勝てば首位で最終戦のサガン鳥栖戦
相手一発レッド&PKを決めて先制するものの、10人の鳥栖に苦戦。ロスタイム4分の最後のコーナーキックを決められて1-1
・勝てば優勝だった最終戦の名古屋グランパス戦
開始早々先制したもののその後名古屋にポストやバーを叩くシュートを打たれまくる。同点に追いつかれた後何故か名古屋のゴールが取り消される意味不明な判定もありながら、不整脈で体調不良の報道があった鈴木啓太を投入。その鈴木啓太を残して攻め上がった結果、鈴木がパスミスして誰もフォローできず決勝点を取られる。
色々と突っ込みどころがありますが、要点をまとめると以下の通り。
- リスクを取るときじゃないのに、取りすぎて自爆を繰り返す。
- リスク要因となりかねない怪我人、体調不良の人を使って傷口を悪化させる。
- そもそも監督がパニックっている。
これは投資にも言えることですね。リスク取ってはいけない時にリスク取りすぎ、リスク要因を過小評価して失敗、運用している人間がパニくって裏目連発。
投資とサッカーも関連性があるものです。考えてみれば、投資ブロガーでサッカーのサポータやってる人もちらほらいますしね。
対して優勝したガンバは引き分けでも優勝とわかるとボール回して時間を使って試合を終わらせました。浦和とガンバでは大人と子供な印象を受けました。考えてみれば浦和の面子は日本代表のザッケローニ監督時代に、最初は呼ばれていたものの、次第に呼ばれなくなった選手ばかり。
アギーレ監督に変わってもガンバの選手は呼ばれてますが、浦和はGKの西川以外呼ばれてません。ガンバが勝ち点差14からひっくり返したのは、プロの監督から見たら当然の結果となるのかもしれません。


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