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関東在住福岡人のまったり投資日記

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投資関連本

「中国減速の深層」に書かれていた中国の3つ(良好、リスク、基本)の予測シナリオ

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トーマス・オーリック「中国経済の謎ーなぜバブルは弾けないのか?」はなかなか面白い視野の本だと思ったのですが、それ以外に興味深い中国関連の本を読んだので今日はそれを紹介したいと思います。

ずばりタイトルは「中国減速の深層」。
著者は大阪経済大学経済学部教授で、元日本銀行の北京事務所長だった、福本智之氏で、基本的なスタンスとしては危機と楽観を煽ることなく、実際に現地で見たものとデータを中心に今後の3つの予測シナリオを書いています。

個人的には3つのシナリオの内の良好とリスクの中間(基本シナリオ)が妥当な線だと思いますし、あまり過小評価することも過大評価することも避けた方がいいなと読んでいて感じました。

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中国の3つ(良好、リスク、基本)の予測シナリオ


本の中で2035年までの中国の3つ(良好、リスク、基本)の予測シナリオが書かれています。

まず良好シナリオは以下の通り。

  • 改革開放の加速と民営経済の発展。
  • 1.1まで低下した合計特殊出生率を1.6~1.7に引き上げることに成功し、中間所得層が倍増する。
  • デジタル中国が企業の経営そのものを変革する。
  • 脱炭素経済へのシフトの順調な進展
  • 米中対立:限定的デカップリングと自力での先端技術開発の一定の成功
  • 金融システムの安定維持と不動産のソフトランディング

このシナリオ人口以外のところはありえるかもしれませんが、特殊出生率を外出制限未だにやってる中で2035年まで1.6に引き上げるって無理だと思うんですよね。

あとは仮に技術革新が進んだとしても単価が上がった場合に、結局他国に工場が移転してしまう気がするのですが、そういうのは考慮に入ってないのは若干気になりました。

良好シナリオは実現無理だろなとなるわけですが、じゃあ反対側のリスクシナリオは以下の通り。

  • 改革開放の停滞と国進民退
  • 人口動態は少子化がさらに進行し、農民工の都市戸籍化も成功しない。
  • デジタル化で一定の進展は見るが、民間テック企業が活力を失うほか、DXも形式主義に走るためペースは減速する。
  • 脱炭素経済への急激なシフトの歪みが経済に悪影響を与える。
  • 米中対立でデカップリングの範囲が広がり、中国の技術台頭の重石なる。
  • 不動産市場の大規模な調整と金融システムの脆弱化

政府は割と民間テック企業も大事というのはわかってるけど、共同富裕の名目の下、稼いでいる企業から金を収奪してばら撒こうとしているっていうのが前提だとこの可能性はあるかなと。

で、結局ミラノビッチの「資本主義だけが残った」に行き着くのですが、権威主義的な国家だと法治じゃないので、やらかした政策一つが取り返しの付かないところまで行くので、そうなった場合にいずれかに該当する可能性はそれなりにあるという印象です。

最後に個人的にはこれになりそうだというリスクと良好の中間の基本シナリオが以下の通り。

  • 改革開放の一定程度の進展と民営経済のしぶとい発展の継続。
  • 人口動態として少子化傾向は止まるが顕著な改善もない。
  • 米中対立は部分的デカップリング

ただ、米中デカップリングに関しては欧州・豪・日あたりはサプライチェーン分散の必要性を痛感しているので、過激な対立にならなくても影響は思ったより大きくなる可能性があるでしょう。

あとは共和党と民主党で文字通り二極化している(日本はそもそも主語がでかい数%しかない支持率の政党が、テレビでパフォーマンスやってるだけで分断ですらないレベル)アメリカで共通で取り組めるのが中国問題なのでその辺の影響はどうなるでしょうかといったところ。

で、上記3つのシナリオを示した上での福本氏の見解は以下3点。

  • 現政権は国有重視の傾向が強めに出ている感は否めず、民営経済はしぶとく活動するだろうが制約を受ける。一方で、リスクシナリオのように改革開放が完全に転貸することも可能性として低い。
  • 米中対立が抑制されれば望ましいが可能性は低いが、ハイテク産業の米中の完全なデカップリングも可能性は低い。
  • 金融システムは中国経済の発展段階で見た若さがバッファーになり政府のコントロール力が強いため安定が維持される可能性が高い。ただし、経済金融危機には至らないものの、金融の脆弱性が続き不動産市場の縮小は続く想定。

統計が正確ではないことを承知で作成された成長率のグラフも現実的だと思いますので、それこそ台湾侵攻やらブラックスワンちっくなことが起こるところまでは入れてないのですが、中国に滞在した人だからわかることも書かれてるので、読んで良かったと思いました。

中国経済に関する本としてはいいものなのですが、結局他の国同様まだ若い国だ(都市化率が日米ほどではない)、経済政策で強権的(部分的鎖国ができる)なものが取れるということがあげられると、逆に先進国と同じように行かずマイナス方向に転ぶ可能性もあるので、そこも含めてリスクはあるんじゃないかという気がしました。

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