「国民の底意地の悪さが、日本経済低迷の元凶」を読んだが、元凶はマスコミの方な気がした
加谷珪一氏の「お金持ちの教科書」に書かれていた「5000万貯めると違う世界が見えてくる」っていうのもしっくりくるものがありましたし、個人的には3000万でも違うかなと言う考えの記事を昔かきました。
個人的にはこの考えは変わりないですし、実態として仕事の辛さは会社の制度の変更とかで軽くなってきたかと思います(仕事関連のストレスは昇級して責任重くなったのが大きい)。
また著者は「意地悪の定義」は絶対的ではないとし、前近代性社会の価値観残存が近代的なルールと噛み合わず意地悪、不寛容な精神的特徴が浮き彫りになるとしているんですが、だったら元凶ってマスコミじゃないかという気が読んでいてしたんですね。
マインドの問題ってマスコミに問題ありと思うが
意地悪で不寛容な社会・国民→マインド→消費低迷→経済の低迷という流れで説明しているのですが、まぁ一理あるけど一番最初の部分が?な説明が多いです。
あと賃金が伸びない理由のところで非正規労働者の問題をさらっと流しているのはどうなのかなと。
加えて日本は欧米と比べてコロナにかかったのは自己責任だという回答が10倍もいたと書いてますが、そのレベルが10%程度で、残りの9割が問題ないとしているデータを強調していてう~んという感じ。
他人への信頼性が極端に低い中国でも、経済は大きく成長してるわけで、国民性は経済成長に関係がないのが説明されてない。
会計不正とかもそりゃ外国でもあるんだから、なんか都合のいいデータ取ってきてない?という気が、タイトル含めて感じました(五輪を叩いてるが、招致時点で相当金をばらまいて労働環境も問題になったカタールW杯はスルー)。
で、著者は以下の3点が重要となると上げてます。
- データと科学を重視するリアリズム
- 個人と企業の自由の保障
- 根源的な理念や価値観の共有
個人的に1番上はとくに足りないと思うのですが、これの問題点ってマスコミだと思うんですよ。
例えば豊洲とかの問題も意味不明な議論で煽って道路整備が数年単位で遅れてますし、原発稼働できないのも当時煽りまくったから。
そして原発再稼働できず資源価格が高騰したら、電気代高騰ガーで騒いでアホかとなるわけです。
ぶっちゃけ聞いた話じゃ夏に電気代のせいで間引きした企業があったそうですし、一時の感情に煽られて全員損するなんだかなぁな展開。
4年経って原発事故に関して関東に影響ないのが分かった後に、「東京が壊滅する日」とかいう本を大手経済誌が出版するレベルなんですから、現地に住んでる人間からしたらたまんないでしょうね(ファクトフルネスで紹介されてた国際機関の問題なしお墨付きデータも無視してますし)。
投資関連の本もお察し下さいな人の本が普通に出版できてますからね(ほんとに推奨しているファンドや銘柄に投資してんのか怪しいレベルもいる)。
個人的にはそんなに原発嫌なら原発容認派の3倍くらい高い電気代払うこと提案すればいいと思うですが、それをやろうとしないのはなんなんと思いますが。
年金の収支の報道もマイナスの時に大きく報道してるのもマスコミの問題が大きいと思うのですが(年金破綻する→金使わなくなり消費落ち込み)、著者がマスコミに出てる影響か全く触れてないのは全体を捉えられてないように思われました。


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