富岳のプロジェクトリーダーが説く、GAFAなき日本の戦い方
個人的に興味を持ってる分野の本はちょくちょく読んでいて、創薬とかゲノム解析とかの動向読んでるとなかなか面白いなと思うことがあります。
その一つのキーとしてスパコンがあると考えますので(量子コンピュータは現状制約が多い)、富岳関連の本を読みました。
個人的に大学の研究室時代を思い出させる内容でした。
で、日本はどうすべきかという提言を読んでいるとその通りだよなと。
GAFAなき日本の戦い方
開発ストーリより松岡氏のストーリー部分が多いのです。
任天堂の故岩田氏と学生時代から面識があって、ゲームを自作していたからこそこういう分野で第一人者になれるんでしょうね。
個人的に最後に上がっていたGAFAなき日本の戦い方であがっていた4点は重要だなと。
- リーダーシップと「逆算する力」
- 軽やかに状況変化に合わせる。
- オープン戦略でパイを大きくする。
- 日本が得意な分野で勝負する。
一番目に関しては政治でも言えると思いますが、特定の技術の将来の方向性だけを志向するのではなく、全体的に長期・中期・短期の技術進化のトレンドを抑えるのが重要だからこそ、逆算しておかないといけないというのはその通りだなと。
複雑化していくからこそ、全体像を捉えてビジョンからいま現在必要性の高いものを抽出してつなげる必要がとくに技術・研究では必要になってくかなと読んでいて感じました。
イーロン・マスクを例に上手くいかない場合があってもアイデアをとにかく出し続け、かつ逆算しながら実用化に向けて様々な試行錯誤を行い、成果を得ることが徹底されているということがいまの日本に必要だなとも思いました。
2点目は1点目に通じるものがありますが、時代を経ても意味ある理論と古くなってしまう理論もあるが、古くなったものも捨てずに引き出しの中にしまっておくのも大事というのも印象に残りました。ハイテク関連に近いことをやってるのに。
3点目興味深いのはアメリカでスーパーコンピュータは民と官の人材の取り合いになっていて協力関係ができてないそうで、日本はエコシステムを大きくしていくのがいいとのこと。
個人的にこれに高齢化進んでるから健康データの活用とかも民間入れて積極的にやればいいのにと思うのですが。
4点目は第一人者として日本の強いところと言う意味で、エンターテイメント、自動車・スマートシティのモビリティ系、ロボット、物理シミュレーションやAIを用いてデジタルツインを作っていく技術においてかなり日本はすぐれていると書かれていました。
それを額面通りに捉えれば、この分野は伸びしろあるということで成長する企業に投資したい人とっては目をつけておいて損はない分野ではないかと思いました。


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