一冊でだいたいファイナンスを網羅できてる、石野雄一著「増補改訂版 道具としてのファイナンス」
ファイナンス関連の本もそれなりに読んできましたが、だいたい定番は3冊くらいになるかなというのが個人的な実感です。
そんな中、石野雄一氏の「ざっくりわかるファイナンス」の増補改訂版が出たので読んでみました。
財務担当者はまずこの一冊という感じの本じゃないですかね。
一冊でだいたいファイナンスを網羅できてる
著者の石野氏は、旧三菱銀行→MBA→日産の財務部でキャッシュマネジメント、リスクマネジメント業務を担当という経歴の人で、企業研修、コンサル、セミナー等での内容を反映して17年ぶりに改訂したそうです。
複雑な数式はExcelに任せるという方針は今後ちょっとフォーマットが変わってく可能性がありそうですが、数式や理論に関しては理解しておいて損はないないようだと思います。
ちなみにExcelは無料公開されています。
以下の構成で書かれています。
- 投資に関する理論
- 証券投資に関する理論
- 企業価値評価
- 企業の最適資本構成と配当自社株買い
- 資本市場に関する理論
- デリバティブの理論と実践的知識
- 経営の自由度と価値評価
個別株やる人は覚えておいて損はない内容だと思いました。
あとは債券とかデリバティブとか自社株買いあたりもわかりやすく書かれています。
オプションとかについて書かれた本はいくつか読みましたが、これが一番わかりやすい印象でした。
指標関連も数式含めて良く書かれています。
ちゃんと読んで理解を深めていくことで、教科書的に使うのもオススメできる一冊だと思います。


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