株価下落時に債券を買う下落回避戦略を取る場合、指標となる数値はマイナス15%超え
投資をするようになると誰もが一度は考えるのは、暴落を回避する戦略はないかということ。
ケース的に分散していても複数の資産が下落となるわけで、何かいい方法はないかと考えたくなります。
そんな下落回避戦略に関して、ニック・マジューリの「JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則」にデータが載っていました。
JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則
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ニック・マジューリ/児島 修 ダイヤモンド社 2023年06月29日
マイナス15%超えはS&P500の黄金律?
1950年以来のS&P500の年間最大下落率は平均13.7%とのこと。
では、仮に1年間の最大下落率を決めて、それ以上になった場合は株式を避けてすべて債券に投資するとどうなるのか?
上記の方針を下落回避戦略として、1950年から2020年まで毎年1ドル投資を続けた場合の収益が載っていました(バイアンドホールドと比較)。
まず5%の場合が以下の通り。

バイアンドホールドにボロ負けなわけですが、なんでそうなるかというと9割近い期間下落回避戦略で、債券へ投資していたことになります。
もちろんインフレが激しかった1970年代や株価が2回暴落した2000年代のパフォーマンスは悪くないのですが。
ボラティリティは低いけど、これは回避しすぎだと言うことで、ではリーマンショック級の40%マイナスを回避するとなるとどうなるかというと、以下のグラフ。

株式市場から逃げたのが2008年のみで一応効果はあったけど・・という結果に。
この結果を見ると5%と40%の間に最適解あるのでは?となって調べた結果が最大下落率15%の場合。

シミュレーションをするとバイアンドホールドの10倍にもなるそうです。
期間内は3分の1が債券、3分の2を株式に投資することになっていて一番よいバランスのようで、20%とか30%に下落率を上げると株式に投資する期間が長くなってマイナス15%と比べてパフォーマンスが低くなるようです。
ちなみにS&P500は対象期間全て年間最大下落率が10%以下の場合、S&P500は年間リターンプラスで終わってるそうなので、他の市場には当てはまらなさそうということは留意が必要です。
今後も再現性があるかどうかはわかりませんが、だいたい20%とか30%下がったら追加投資と考えてる人もいるでしょうけど、15%も一つの指標と見ていいのかなと思いました。
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