日本株は直近30年バリュー株優勢で、小型株やモメンタムは期待外れ
アンティ・イルマネン著「期待リターン2 低リターン環境下での投資戦略」を先日記事にしましたが、豊富なデータは非常に興味深い者でした。
期待リターン2-低リターン環境下での投資戦略
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アンティ・イルマネン/鹿子木 亨紀 一般社団法人金融財政事情研究会 2023年02月02日
グロース株のデータがないのは不満ですが、ここまで差があるのかと。
過去30年日本株はバリューが圧倒的?
この本では、バリューやモメンタムなどのシグナルを用いたファクター投資のエビデンスを幅広く論じてます。
で、自由にダウンロード可能なAQR.comのデータライブラリの1990年以降のデータを利用。
その中から、日本における株式銘柄選択スタイルプレミアムのリターンをまとめたのが以下のグラフです。

バリュースタイル(単純にB/Pに基づく)が非常に高いパフォーマンスを示しています。
で、逆にバリュースタイルがここまでいいと、逆相関のモメンタムスタイルは酷い結果になってます。
一応、バリューが下がった時に逆相関っぽい動きですが。
他にも低ベータやクオリティを支持するディフェンシブ戦略も比較的良好なパフォーマンスを示しています。
ひふみ投信のパフォーマンスがよかった時期の小型株のパフォーマンスがそこまで抜けてないのも意外な印象。
あとはモメンタムがよろしくないのはバブル崩壊が起点に近い1990年からだからなのもあると思うので、1970年代くらいから見れるといいんですけどねぇ。
ちなみにバリューとモメンタムの逆相関っぷりは他の国でも同じようなので、組み合わせるが吉だそうです。
これ見てると東証に上場になったアクティブETFでも日本高配当株アクティブETFあたりは悪くないのかなと読んでいて思いました。
期待リターン2-低リターン環境下での投資戦略
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アンティ・イルマネン/鹿子木 亨紀 一般社団法人金融財政事情研究会 2023年02月02日


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