夏休み自由研究 グローバル・エクイティ・モメンタム投資(GEM法)を検証してみた
ウォール街のモメンタムウォーカーを読んで
モメンタムに関する研究をまとめた、ウォール街のモメンタムウォーカーという本については先日感想を書きましたが、その中で気になる投資法が紹介されていました。
グローバル・エクイティ・モメンタム投資と言って、相対モメンタム(レラティブストレングス)と将来の超過リターンと過去の超過リターンの間の自己相関から求める絶対モメンタムを組み合わせたものです。そこで本日は夏休みの自由研究的に調べてみた結果を記事にしようと思います。
使用するのはS&P500とACWI非米国株の指数とTビルです。Tビルは短期債にあたります。
StockCharts.com
このサイトで3カ月債の値を確認することができましたので、これを元に検証を行いました。
①米国株(S&P500)と非米国株(ACWI非米国株)を比較する。
②①のパフォーマンスが高かった方とTビルを比較する。
③株式>Tビルならば対象の株式をバイアンドホールド、Tビルが高ければアグリゲートボンドをバイアンドホールド
④これを1カ月に1回見直す。
アグリゲートボンドや株式への投資はバンガード等の経費率の安いETF投資を推奨していました。
これは売買回数はどうなの?と疑問に思われますが、1974年~2013年10月までで年平均1.34回の投資対象の変更が発生し、所有期間は米国株:非米国株:債券=4:3:3でした。全期間の年次リターンがGEMは17.43%に対し、ACWIの指数では8.85%。2倍の差になってます。
実際にS&P500とACWIとTビル(3カ月)で2000年頃から検証した結果が以下の通りです。
※Excel表の関係上直近を抜粋しています。

変更があったタイミングを黄色で示しています。
10年前あたりでは投資対象の変更はそんなに発生していなかったのですが、直近でかなり発生しております。Tビルの対象がよくないのか?と思い良く見てみると気になる期間が。

リーマン期間にもかかわらずSPX(S&P500)とMSWORLD(非米国株)に投資しています。12か月リターンを確認して見てもTビル(緑)が一番悪いんですよねぇ・・

ETF(S&P500、非米国株VEU、債券BND)の値動きで見てみますと・・

普通は2008年頃は一旦債券に退避するような期間だと思うんですがねぇ。
米国株と非米国株のタイミングは間違っていないので、Tビルの3カ月対象が悪いのか?と思われますが、本の中でstockchart.comが書かれていてそこのTビルの指数を参考にしたんですがねぇ・・
ということで、Tビルをアグリゲートボンドに投資するETFに変更したらどうなるかということで、1週間内に検証を行おうと思います。果たしてどうなるのか?今回は長いのでここまで。


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