米国優先株ETF(PFF)は株価不調時にどうなのか調べてみた
利益もしくは利息の配当または残余財産の分配およびそれらの両方を、他の種類の株式よりも優先的に受け取ることができる地位が与えられた株式である優先株。
よく海外ETFを取り上げた記事なんかでは結構な頻度で、米国優先株ETF(PFF)が上げられています。
関連記事:米国優先株ETF(PFF)を調べてみた
以前も調べたことがありますが、業種別で見ると、銀行、各種金融、不動産、保険でほぼ4分の3占めていたりとセクターに偏りがあるのも特徴といえます。
では、この株式が不調な時期の実際の値動きはどうなのか?
社債や長期債と比較してみようということで、PFFと以下のETFで比較を行いました。
- iShares米ドル建て投資適格社債(LQD)
- iSharesiシェアーズ 米国国債 20年超 ETF (TLT)
- vanguard米国トータル債券市場ETF(BND)
- vanguard米国長期債券ETF(BLV)
- vanguardトータル・ストック・マーケットETF(VTI)
2016年内

赤が優先株PFFで黒がVTIなんですが、優先株の方が下がっていないですね。
案外下落耐性がある?ということで近1年まで期間を広げてみました。
近1年

ジム・クレイマー曰く指標になっているという長期債ETF(TLT)の緑は確かに図抜けていますが、黒のVTIが沈む中、赤のPFFは他の債券ETFと差がないですね。
では、リーマンショック時を含む期間を見てみますと・・
近8年

リーマンショック時はVTIとPFFは同じくらい凹んでいますね。やはり優先株PFFは金融関連を多く含むのでこうなるのは仕方ないのでしょう。下落局面でも金融危機にならなければ、ある程度耐性があるのかもしれませんね。
しかし、リーマンショックを挟んでいるとはいえ、緑のiShares長期債(TLT)やvanguard長期債(BLV)の方が、米国株ETFのVTIよりもパフォーマンスがよいとは。
意外な結果であると同時に、NISAで長期債と株式の分散すると効果がありそうだということで、色々と今後も試行錯誤していこうと思います。
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