世界市場を動かす5の歴史的視点を読んで
図書館でなにか経済関係でいい本がないかと新刊の書籍のページを調べているのですが、一部特定の思想に偏った本が経済関連も見受けられるため困ったものだと思います。誰の書籍かというと1ドル50円さんとかの本です。
そんな中見つけたのが、「世界市場を動かす5の歴史的視点」です。
著者の一人は藤田勉氏で昨年以下の本を読んでおります。
藤田氏の書籍の記事:2014-2015世界のマネーは米国に向かうを読んで
内容を大雑把に言うと、これから、ギリシャ、中国、日本、中東、アメリカはどうなるのか、世界経済を動かすテーマを歴史・宗教・文化・地政学などの観点から分析した本です。
中東発の世界的な危機は再発するか
ユーロ危機はいつまで続くのか
米国発のバブル崩壊は再発するか
新興国発の世界的な金融危機は起こるか
アベノミクスは成功するのか
他にも投資手法が書かれた章がありましたが、興味深かったのは上記の5つの章でした。
中東に関しては中東における紛争の要因となっているイスラム教、キリスト教、ユダヤ教の歴史をざっくりと解説した後、今後のエネルギー政策がどうなるかを論じていて、歴史と現状を結び付けていてうまく解説されているなと思いました。
新興国発の金融危機については今世界経済の中で注目される点かと思います。基本的に著者は東南アジアとインドに非常に好意的な見方をしていて、中国には警戒が必要というスタンスでした。東南アジアとインド以外ではトルコを注目国として上げていましたが、ちょっと地政学的なリスクが高すぎるのではないかと。
他の地域だとヨーロッパに関しても楽観的でしたね。マイナス金利を拡大した現状余りポジティブな印象は受けないんですけどね。
序章にも書いてありましたが、グ社は経験に学び、賢者は歴史に学ぶということわざがあります。世界経済のネックになっている政治的問題は歴史的問題につながるものですから、過去の歴史をよく学んで投資していくことがここ10年では重要になってくるのではないかと思いました。


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