スマートベータETFの老舗、1598R/Nファンダメンタル・インデックス上場投信の現状を確認してみた
昨今、続々とスマートベータ的なETFが登場してきていますね。iShares MSCI 日本株最小分散ETF(1477)、iShares MSCIジャパン高配当利回りETF(1478)、上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティ(1399)あたりが話題となっております。
それらのETFに先駆けて2年前に販売開始になったETFがあります。野村のファンダメンタル・インデックス上場投信(1598)です。
関連記事:1598 NEXT FUNDS R/Nファンダメンタル・インデックス上場投信
販売開始から2年経過しておりまして、純資産残高がどうなっているか2月末の現状を私のコメントが掲載された日経ヴェリタスから引っ張ってくると以下の通りです。
関連記事:日経ヴェリタスの2016年3月13日号の記事に掲載されました。
iShares MSCI 日本株最小分散ETF(1477) 40億
iShares MSCIジャパン高配当利回りETF(1478) 35億
上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティ(1399) 5億
NEXT FUNDS R/Nファンダメンタル・インデックス上場投信(1598) 64億
野村が2年で60億超えたぐらいですので、iSharesの2つはかなりの勢いで資産を増やしていると言っていいのではないでしょうか?類似のETFという意味では、野村の高配当ETF(1577)が販売開始3年で532億です。
昨年1598が販売開始1年ということで調べていましたので、今年も同様に現状のパフォーマンスを確認してみることにます。
関連記事:1598とか国内ETF同士を比較してみた
また直近3カ月で比較できるようになりましたので、1477,1478,1399,1598とTOPIXも比較してみます。
NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信 《愛称》日本株高配当70ETF 1577
NEXT FUNDS JPX日経インデックス400連動型上場投信 《愛称》JPX日経400ETF 1591
TOPIX連動型上場投資信託 1306
ラッセル野村小型コア・インデックス連動型上場投資信託 1312
ファンダメンタル・インデックス上場投信(1598) 直近1年

1年で見ると小型株(黒)が一番よく、続いて高配当(赤)で一番悪いのがなんと1598 ファンダメンタル・インデックス(青)なんですね。2月の下落局面で一番下落幅は小さそうですが、標準偏差が小さいせいかパフォーマンスが一番良くないですね。これを2年にするとどうなるのでしょうか?
ファンダメンタル・インデックス上場投信(1598) 直近2年

2年で期間を広げても余り傾向は変わらず。ファンダメンタル・インデックスが一番悪いですね。これを見ると高配当の方が良下げに見えますが・・
では対象を変えて短期間になりますが、直近3カ月でスマートベータ系のETF3つと比較してみました。
スマートベータ系ETF4つ(1399,1477,1478,1598)とTOPIX 直近3カ月

やはりファンダメンタル・インデックスはよろしくないですね。他の3つはTOPIXをきっちり上回ってますが、こちらは年明けからいまいちですし。ただ、値動きの幅が小さいのは特徴ともいえそうですね。
直近の結果を見ると高配当ETFの方がよさそうだが・・
純資産の規模や比較の結果を見ると、日本株の高配当ETFはTOPIXを上回っています。iSharesのETFは資産も半年も経ってないのにそれなりの規模になりつつあるので中々いい商品なのではと思いますね。
ファンダメンタル・インデックスに関しては今回は年明けからの値動きの影響でたまたまダメなのか、高配当や最小分散の方が効果があるのか?スマートベータは万能ではないとはお思いますが、今後も定期的に運用に組入れても大丈夫か?という観点で観察していこうと思います。


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