インデックスプロバイダーが好ましいと定義する特性を持つ米国企業に投資するETF(KLD)とは
芸能人にも好感度的なイメージがあると同様に企業にも当然好感度的なものがあります。ワタミとか典型的な好感度最悪の企業といえますね。
当然企業の好感度は個人の経験によって左右される場合もあります。例えばPCが1年で壊れたとか居酒屋いって注文が中々来なかったとかそういうので企業のイメージって落ちます。
これをiSharesとかが良い企業と評価すれば当然業務とか理念とか業績等が加味されてどんなものになるのかと疑問に思いました。調べてみるとそういうETFってあるんですねぇ。
iシェアーズ MSCI 米国 ESG セレクト ETF(KLD)
ETFの概要として「iシェアーズ MSCI 米国 ESG セレクト ETFは、インデックスプロバイダーが好ましいと定義する環境、社会、企業統治に関する特性を有する米国企業の株式で構成される指数と同等の投資成果をあげることを目指しています。」だそうです。
インデックスプロバイダーが定義する環境、社会、企業統治に関する特性ってなんぞや?とも思いますが。ちなみに組入れ上位5社は以下の通りです。
MMM 3M CO
MSFT MICROSOFT CORP
AAPL APPLE INC
NEE NEXTERA ENERGY INC
ACN ACCENTURE PLC
セクターとしてはマクロソフトやアップルあたりが上位に多く情報技術セクターが1/4程度占めていますね。経費率は0.50%と他と比較してお高めです。設定が10年以上前ですが、じゃあ実際の値動きってどうなの確認してみました。
10年と長期的に見てみると左程S&P500と変わらない

近10年で見ますとS&P500には負けているんですよね。ただし、好配当よりはパフォーマンスがいいんですよね。一応好配当ETF(DVY)の方が経費率が0.11%程度低くなっていますが。
期間を短縮してHDV(iShares・コア 米国高配当株 ETF)を加えて比較してみました。
高配当ETF HDVを加えて近5年

直近5年で見たらパフォーマンスは一番悪いですね。やっぱり基準が怪しいのがよくないのでしょうか?最後に直近1年の値動きを見てみました。
最後に直近1年

年明けから高配当系のETF2つ(DVY,HDV)がかなり上昇しているためS&P500とKDLはおいていかれている感じですね。
面白いファクターだと思いますが、選定基準はよくわからないので、結局パフォーマンスが冴えない結果になると何かおかしいんじゃないか?と思えてきますね。まぁ、上位にアップル、マイクロソフト、グーグルとか入っていてわからんでもないのですが。
コストもiShares内でも高配当系のETFと比較しても高めですし、総資産の額を見ても他と比べて小さいです。試みは面白いと思いますが投資対象にはならないです。最近iSharesはKLDの米国外版も申請したようですがどうなりますかね?


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