完全なる投資家の頭の中を読んで
ウォーレン・バフェット関連の書籍は1度読んだことがありますが、その参謀的存在のチャーリー・マンガーについては読んだことが無かったなと思っていました。
ちょうどパンローリングの書籍でマンガーについて書かれた本がでておりましたので、購入して読んでみました。
マンガーの講習会やバークシャーハサウェイの株主総会の言葉をまとめた本になっています。形式的にはハワード・マークスの投資で一番大切な20の教えとか、マーケットの魔術師 エッセンシャル版に近い感じがしました。
この本を読んでいますとバフェット、マンガーはグレアムやフィッシャーに影響を受けていることがよくわかります。この2人の書籍に関しても近々読んでみた方がいいのかなとも考えている次第です。
さて、特に印象に残ったのは以下ですね。
競馬と投資を例えた話
私たちにとって、投資はパリミューチュエル方式の馬券を買うようなことです。私たちは二回に一回しか勝たなくても配当が三倍になるような馬を探しています。つまり有利なギャンブルをしたいのです。それが投資です。ただ、それが有利なギャンブルかどうかを知るためには十分な知識が必要です。
競馬はみんなが競馬場に行って賭け、賭けの内容によってオッズが変わります。これは株式市場も同じです。体重が軽くて勝率が高い騎手を乗せ、出走枠も良いなどの条件がそろった馬が、体重が重くて勝率が低い騎手を乗せた条件が悪い馬よりも有利なことはバカでもわかります。しかし、オッズを見るとダメな馬は100倍、よい馬は1.5倍になっています。こうなると、どちらが統計的に良い賭けなのかはフェルマーやパスカルの確率論を使ってもよくわかりません。
1番目は競馬で例えていますが、知識持って投資をすること。ようはコストやどういう投資対象かを理解して投資をすることの重要性につながるのだと思います。
個人的にピンと来るものがあったのでこの2つの語録を取り上げましたが、この本の中にはそれ以外にもマンガーの語録は投資の真理をついたものが多いと感じました。
マンガーが使うチェックリストとは
ちなみにマンガーは投資の際に、10のチェックリストを使っているそうです。これが投資をする上で非常に役立ちます。以下がその内容です。
1.リスクを測ることが第一
2.客観的に自分の頭で考えること
3.多く働き、不測の事態に対して備えをしておく
4.自分が知らないと言うことを認識し、知的な謙虚さを常に持つ
5.チェックリストに従って正確に分析を行う
6.賢明な投資配分をすること
7.忍耐強くあること、焦らず余裕を持って取引をする
8.決断力を持つこと
9.変化に備えること、柔軟性が必要である
10.大事なことに集中し、些末なことに囚われない
特に4番はビジネスでも大事かなと思いますね。投資においてもいくらプラスになろうとも謙虚さというのを忘れないようにしたいと思います。
忍耐強くあること、焦らず余裕を持つことって個人的には胆力だと思うんですよね。これって今の円高が進む状況に必要なことかと。焦らずに好機ととらえるものの、リスクの範囲内で投資を行う。このチェックリストを見る限り強く思いました。


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