iシェアーズが国内初の為替ヘッジ付き米国債ETFを東証に上場予定
昨年より国内上場ETFに力を入れてきているブラックロック(iSharesシリーズ)。昨年は国内初の最小分散ETF(1477)等を上場しました。
昨年の4本のETF上場の記事:
iシェアーズが国内初の最小分散ETFなど日本株を投資対象とするETF4銘柄を東証に同時上場予定
昨年末のモーニングスターのカンファレンスでも国内上場ETFに力を入れるというニュアンスの発言をしておりましたが、今回新たなETFを東証に上場するようです。
ETFのトップ・ブランド「iシェアーズ®」が国内初の為替ヘッジ付き米国債ETFを東証に上場予定
i シェアーズ 米国債 7‐10 年 ETF(為替ヘッジあり)(1482) 信託報酬 年0.14%
上場は5/27予定です。円高が進んだこの時期に為替ヘッジ有の米国債ETFを上場してきました。タイミングとしては中々よいものではないでしょうか?
調べてみたらiSharesのETFで既に「iシェアーズ 米国債ETF(米10年国債)(1363)」が上場されています。こちらが経費率0.2%程度ですので、ヘッジ有なのに1482の方がコスト安ということになります。
今後東証上場するiSharesのETFは既存の東証上場ETFよりコストが安いものとなりそうです。
さて、今回上場予定の米国債7-10年は既存の「iシェアーズ 米国国債 7-10年 ETF(IEF)」の為替ヘッジ有版と思われます。似たような債券ETFと違いがあるのか比較をしてみようと思います。
iシェアーズの主な債券ETF一覧
iシェアーズ 米国国債 7-10年 ETF(IEF) 加重平均残存期間 8.45 年
iシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETF(LQD) 加重平均残存期間 12.52 年
iシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETF(AGG) 加重平均残存期間 7.38 年
iシェアーズ 米国物価連動国債 ETF(TIP) 加重平均残存期間 8.67 年
iシェアーズ 米国国債 20年超 ETF(TLT)加重平均残存期間 26.58 年
主な債券ETFの平均残存期間を比較してみますとだいたい10年前後。今回所湯情される米国債7-10年はAGGや米国物価連動国債と平均残存期間については差はない状況です。
では、ドルの価格で差はあるのか?iSharesの債券ETFどうしで比較してみました。
iシェアーズ債券ETFの値動き比較

上記5つのETFの直近3年の値動きを比較してみました。物価連動国債(緑)と米国長期債(桃)を除いた3つは比較的値動きが似通っていますが、米国総合債券市場 ETF(AGG)よりは米国国債 7-10年 ETF(IEF) の方が変動の幅が大きいように見えます。
平均残存期間がAGGよりもやや長い影響かもしれません。
今年に入ってからの円高の様子等を見ておりますとこういう債券ETFが東証上場されるのは悪いことではないと思いますし、長期にわたって投資すれば為替の影響はさほどないという人もいますけど、為替ヘッジ有をポートフォリオの中に組み込むのはありと個人的には思います。
為替ヘッジ有の債券ETFを上場してきたということはそのうち為替ヘッジ有の株式ETFを上場してくる可能性もあるんじゃないですかね?
ブラックロックが次に何を東証上場してくるか、楽しみにしたいと思います。


フォローする Follow @garboflash
更新情報を受け取る
