米国高配当株(VIG,VYM,HDV,DHS)の組入れ上位銘柄を比較してみた
先月、「2016年 米国投資のはじめ方 米国株式・ETFセミナー」に行った際にウィズダムツリーETFのポートフォリオが紹介されておりましたので検証を行いました。
ウィズダムツリーのETFを使ったポートフォリオの記事:
米国株式・ETFセミナーで紹介されたウィズダムツリーETFのポートフォリオを検証してみた
この中で米国株式のETFとして紹介されていたのが「WisdomTree High Dividend Fund(DHS)」でした。
同じ米国高配当系の株式とは構成が違うのか?ということを調べてみたくなりまして、ちょうどNISAで保有している以下の3つの現状を把握するのも含めて調べてみました。
バンガード・米国増配株式ETF(VIG)
バンガード・米国高配当株式ETF(VYM)
iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF(HDV)
ちなみに現状の経費率と銘柄数は以下の通りです。
DHS 経費率:0.38% 銘柄数:438
VIG 経費率:0.10% 銘柄数:185
VYM経費率:0.09% 銘柄数:427
HDV経費率:0.12% 銘柄数:73
これらのETFの構成上位20銘柄でどのような共通点と差異があるのか調べてみました。
ETF4本中、3本以上に共通した企業
コカコーラ(KO) VIG② VYM⑫ HDV⑩ DHS ⑩
ジョンソン&ジョンソン(JNJ) VIG① VYM③ HDV②
エクソンモービル(XOM) VYM② HDV① DHS①
ベライゾン(VZ) VYM⑨ HDV③ DHS③
シェブロン(CVX) VYM⑪ HDV④ DHS④
ファイザー(PFE) VYM⑩ HDV⑤ DHS⑧
P&G(PG) VYM⑧ HDV⑦ DHS⑥
フィリップモリス(PM) VYM⑬ HDV⑧ DHS⑦
メルク(MRK) VYM⑭ HDV⑨ DHS⑫
アルトリア(MO) VYM⑲ HDV⑬ DHS⑬
IBM(IBM) VYM⑰ HDV⑪ DHS⑪
シスコ(CSCO) VYM⑱ HDV⑭ DHS⑮
※横の数字は保有順位
上位20社のうち3本以上共通した企業をピックアップしてみました。
4本のETFで上位20銘柄で共通していたのはコカコーラのみでしたね。逆に高配当系の3本(VYM,HDV,DHS)は共通している銘柄が組入れ20社中12社ありました。
VanguardのVYMが他の高配当ETF(HDV,DHS)と組入れ順がやや異なる印象を受けますね。
後は、米国高配当株式と米国連続増配株式だと選定企業がかなり違うことがよくわかりました。
今回の調査結果のまとめ
調査をしていて気になった件をまとめると以下の通りですかね。
- バンガード高配当系ETFはエネルギーセクターが低め。
- 高配当、連続増配株式はヘルスケアセクターの比率が高いが、何故かDHSのみ7%程度と低め。
- 意外と情報技術セクター関連企業が高配当株に含まれている。
- 連続増配VIGとHDVは特定セクターに集中している。DHSとVYMはセクターが比較的均等。
- Vanguard、iShares、WisdomTree共にセクターの名前が異なる部分がある。
今回の調査でも米国連続増配株式VIGと他の高配当株は組入れ上位の面子が異なりますので、NISA等で米国株式のETFに投資する場合はVIG+高配当株ETFの組み合わせがベストじゃないかなと思います。
高配当株ETFの部分はセクターの偏りが気になるならVYM、生活必需品、ヘルスケア、エネルギーあたりのセクターに偏っているのがいいのならばHDVという感じかなと思いました。
個人的には後者の方を選択してNISAで運用していこうと思います。


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