フロンティア市場に降格した後再度新興国市場に昇格しそうなパキスタンに投資するETF(PAK)
パキスタンといいますと隣国インド同様人口が多く、現時点で6番目です。将来のことを考えますと、先々人口が増えていきそうな印象です。
一方で独立の経緯からインドと仲が悪く、更にアフガニスタン紛争の時もアルカイダとのつながりが指摘されたりと周囲に紛争が起きてもおかしくないリスクが高い地域でもあります。
政治上の内紛やテロリスト関連の問題も抱えているようですし。
そんなパキスタンですが、2008年に新興国市場指数からフォロンティア指数に所謂降格をした経験があります。そんなパキスタンですが、なんとMCSIは今回新興国への再昇格を検討しているようです。
コラム:日の目見るパキスタン株、新興国指数に復活へ
[香港 31日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 何かと悪いニュースの多いパキスタンだが、株式市場には一筋の光明が差している。株式指数提供会社MSCIは6月の年次見直しに伴い、同国を「フロンティア市場」から「新興国市場」に分類し直す可能性が高い。政治リスクを引き受ける覚悟のある投資家にとって、この国がさほど悪くない投資先であることをタイミング良く思い出させてくれそうだ。
パキスタンは2008年に新興国市場指数から除外された。同国の証券取引所が株価の下落に歯止めを掛けるため価格フロアを導入するとともに、取引が5カ月にわたり事実上中止されたからだ。カラチSE100種株価指数の時価総額は600億ドルで、新興国市場指数に復活するとしても組み入れ比率はわずか0.19%にとどまるだろう。
降格→昇格となりますとまるでJリーグにおける湘南ベルマーレ、アビスパ福岡、京都サンガあたりのエレベータークラブような印象を受けてしまいますが・・
そんなパキスタンですが直接投資するETFないか調べたら「Global X MSCI Pakistan ETF (PAK)」というのがありました。ちなみにこのETF、シンガポール上場のものが楽天証券でも買えるようですよ。
では、このETFが昇格する新興国株式や現状カテゴリに所属しているフロンティア株式と比較してどういうパフォーマンスなのか確認してみました。
パキスタン株式(PAK)と新興国株式(VWO)とフロンティア株式(FM)
比較のため以下のETFと同じ期間(282日営業日)で値動きを調べてみました。
- バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)
- iシェアーズ MSCI フロンティア 100 ETF(FM)

赤がパキスタン株式、青が新興国株式、緑がフロンティア株式です。
原油安の影響で去年から下落しているのは共通しているのですが、パキスタン株式は他の2つと比較して好調なのがよくわかる結果となりました。
成長率予測や赤字の縮小で格付けを上げて、周囲の政情怪しいけど大丈夫という気がしないでもないのですが・・PERは10倍前後のようです。
ETF.com内のポートフォリオ
セクター別でみると以下の通りでした。
Financials 30.67%
Basic Materials 30.54%
Energy 19.73%
Utilities 8.86%
Consumer Cyclicals 6.12%
Healthcare 3.09%
Telecommunications Services 0.99%
やっぱり金融、素材、エネルギーあたりの比率が高くなりますよね。金融危機が起こるとかなり下がりそうな感じであります。
とはいえ、こういった国々のETFが出てきているのですから、そのうち東欧の各国のETFとかも出てくるのでしょうね。


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