ポートフォリオ内の新興国債券の比率を高くするとパフォーマンスにどう影響するか確認してみた
先々週以下の記事で株式と債券の比率を7対3とか8対2にするとどういうパフォーマンスになるか確認しました。
株式対債券の比率を7対3や8対2にするとどういうパフォーマンスになるか海外ETFを使って確認してみた
この記事に対しまして以下の反応をいただきまして。
@garboflash
— ω (@wataame12345671) 2016年6月4日
ところで、新興国債券増やしてくと、どうなるんだろ?
個人的にも興味がありましたので即採用。
@wataame12345671 それおもしろそうですね。今度検証して記事にしてみます。
— garboflash (@garboflash) 2016年6月4日
先週書く予定だったんですが、体調崩して書けませんでしたので今週書こうと思います。
@wataame12345671 1362と似た現地通貨建て新興国債券でLEMBっていう似たのがあるのでこれを使えばある程度検証できそうです。
— garboflash (@garboflash) 2016年6月4日
新興国債券を調べるかということで海外ETFだと何があるかなと思ったら、JDRの1362と同じ現地通貨建ての方がスリリングそうですので、以下のルールで検証してみました。
①米国株ETF:米国債券ETF=50%:50%
②米国株ETF:米国債券ETF:新興国債券ETF=50%:25%:25%
①と②を同じ期間で比較します。対象とするETFは以下の通り。
- バンガード・トータル・ストック・マーケットETF (VTI)
- バンガード・米国トータル債券市場ETF(BND)
- iシェアーズ現地通貨建てエマージング・マーケット債券ETF(LEMB)
まず直近の1年で①と②を比較してみました。
直近1年で新興国債券の有無の比較
・新興国債券無(米国株:米国債=50%:50%)

・新興国債券有(米国株:米国債:新興国債=50%:25%:25%)

比較対象としてS&P500の値(水色)も掲載しています。新興国債券を含めない米国債券と米国株式半々の場合が、ボラティリティ7.6%、リターン1.8%に対して、新興国債券有だとボラティリティ9.5%、リターン0.1%。
原油価格の下落の影響を大きく受けた期間なので現地通貨建の新興国債券がよくないんでしょうね。
ロシアや中国が比較的マシだった期間まで取ると変わるのではということで、LEMBが販売開始になった2011年10月からの約5年の期間で比較をしてみました。
直近約5年で新興国債券の有無の比較
・新興国債券無(米国株:米国債=50%:50%)

・新興国債券有(米国株:米国債:新興国債=50%:25%:25%)

新興国債券を含めない米国債券と米国株式半々の場合が、ボラティリティ7.8%、リターン51.1%に対して、新興国債券有だとボラティリティ9.0%、リターン45.3%。
期間を広げることで新興国債券のボラティリティは下がったものの、リターンは新興国債券がない時の方がパフォーマンスがいいですね。
新興国債券は先進国債券よりもボラティリティが高い
現地通貨建の新興国債券のデータが5年程度で終わっていて、新興国株式ETFのVWOあたりの値動き見る限りリーマンショックの1年前あたりからのデータがあればベストだったんですけどね。
新興国債券のリターンがよろしくない時期が近年が続いているのですが、こればかりは先のことはわからないという感じです。
ただし、国内債券や新興国債券よりもボラティリティが高いのは間違いなく、ポートフォリオに組み入れる際には債券だが値動きが大きいということを認識したうえで投資を行う必要があるカテゴリだと思います。
新興国債券(米ドルヘッジ付)やREITでも検証してみました
ポートフォリオ内の新興国債券(米ドルヘッジ有)の比率を高くするとパフォーマンスにどう影響するか確認してみた
REITの比率を高くするとパフォーマンスにどう影響するか確認してみた(米国編)
REITの比率を高くするとパフォーマンスにどう影響するか確認してみた(分散編)


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