iシェアーズ・コアS&P小型株ETF(IJR)を他の米国小型株ETFと比較してみた
3%シグナル投資法 だれでもできる「安値で買って高値で売る」バリューアベレージ法を読んで
S&P500でも満足できるパフォーマンスだったのですが、株式部分を小型株ETFを使用している点が斬新やなと思いました。これが日本だと上手くいくかはわかりませんが。
本の中にはパフォーマンスを上げるための特別ルールも書いてありますので参考になるかと思います。2000年~2013年の間にS&P500のバイアンドホールドの約1.78倍にもなっていましたし。小型株の有効性については色々と検証していこうかなと思いましたね。
以前ご紹介した3%シグナル投資法は、岡本和久氏の提唱するバリュー平均法に近い手法でしたが、小型株のETFを取り入れてよりパフォーマンスを改善するということをやっていました。
使用しているETFについて特に書いていませんでしたが、iSharesがバンガードに対抗した?のか経費率が安いiShares Coreシリーズに入っている「iシェアーズ・コアS&P小型株ETF(IJR)」でした。
IJRは小型株ETFなのですが、販売開始時期がほぼ同じでiシェアーズ ラッセル 2000 ETF(IWM)もあるんですね。これを使ってもいいのじゃないかと思うのですが、本の中ではIJRを使っているのは何でかな?と思っておりました。
ラッセル2000指数ETFの記事:iシェアーズ ラッセル 2000 ETF(IWM)と他の米国小型株ETFを比較してみた
この2つのETFの違いとしてはラッセル2000とS&P Small Cap 600という指数が上げられます。
ラッセル2000とは?アメリカの代表的な小型株指数
同じ小型株ETFのバンガード・スモールキャップETF(VB)も約1500銘柄程度に分散していますので、それぞれ指数が違うということがいえそうです。
話をIJRに戻します。IJRは2000年に販売が開始されておりITバブルの頃から運用されてきた実績がありますので過去の実績を振り返る上でも非常に貴重です。関連してS&P Small Cap 600のバリュー株とグロース株のETFも同じ時期に販売開始されておりますので、IWM関連も含めて以下のETFをS&P500と比較してみました。
- iシェアーズ・コアS&P小型株ETF(IJR)
- iShares S&P Small-Cap 600 Value ETF(IJS)
- iShares S&P Small-Cap 600 Growth ETF(IJT)
- iシェアーズ ラッセル 2000 ETF(IWM)
- iShares Russell 2000 Value ETF(IWN)
- iShares Russell 2000 Growth ETF(IWO)
IJRとIWMそれぞれ対応するバリュー株、グロース株があったのでこれら6つのETFとS&P500を比較してみました。
IJRと米国小型株関連 直近5年

直近5年で見ますとIJRを筆頭にS&P500 Small Cap 600指数のETFはS&P500に勝っていますが、ラッセル2000指数のETF3つは(IWM,IWO,IWN)はS&P500に負けています。ボラティリティは低そうではあるのですが・・
バリューとグロースの関連で見ますとグロース株の方が優勢に見えます。
では、期間をリーマンショックを含む過去10年で見てみますと・・
IJRと米国小型株関連 直近10年

ラッセル2000指数とS&P500の差が縮まりました。明らかにグロース株>バリュー株の差が大きくなっています。ラッセル2000指数のバリュー株(IWN)は何故か悪いままですね。この比較を販売開始時期2000年頃からに期間を延ばしますと・・
IJRと米国小型株関連 2000年~

これぞ小型株効果ということでS&P500を大きく上回っています。そしてこの期間で見るとバリュー株>グロース株なんですねぇ。更にここまで見てくるとバリュー株グロース株の差がS&P600 Small CapのETFは小さい気がします。IJRはいずれの区間もS&P500に勝っていて且つ成績も今回比較した中ではいい方に部類されますし。ジェイソン・ケリー氏がIJRを選んだ理由がなんとなく見えてきました。
2000年から見ますとやはり小型株効果は見逃せないなと思いますね。EXE-iの中小型株式で小型株への投資を行っておりますが、将来的にはETFで投資を行うことも検討していきたいなと思います。


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